なぜSonyのウォークマンは大ヒットしたのか、戦略的ポジショニングの作り方

ポジショニングとは

 

ポジショニングとは「ターゲット顧客に、自社の製品をどう認知させるか」を決定することです。

 

いくらニーズを満たす優れた製品であっても、その価値が顧客にきちんと伝わらなければ意味がないですよね。

 

また、マーケティングの勝敗を決するのは、顧客にとって「最も魅力的な製品であること」よりも、「最も魅力的な製品だと“認識”してもらうこと」とも言えるわけで、

 

(参考)

 

 

企業はとかく自社の視点で最高品質を追求しようとするが、顧客が製品の何を評価するか、価値として認識するかという視点が欠けていると、いくら努力を注いでも望む結果は得られないわけです。

 

特に、新規参入が容易で競合関係の変化が激しい業界では、競合との違いをいかに顧客に認識させるかは重要となる。

 

コーヒー店業界もその典型例の1 つでありますが、この前書いたブルーボトルコーヒーの記事でも言いましたが、

 

 

 

彼らは、マスマーケットをあえてターゲットから外し、大手コーヒーチェーンとは明らかに違うポジショニングをとりました。

 

そして、味への徹底したこだわりと十分な管理体制は、食の安全性や透明性を求める顧客に的確に伝わりました。

 

また、提供するコーヒーの種類や店舗デザイン、パッケージデザインにまでシンプルさを追求することで、ブルーボトルコーヒーの独自性が際立ったんです。

 

それは、多彩な付加価値で多種多様な顧客ニーズを捉えようとする競合とは、対照的なポジショニングだったわけで、

 

統一した店舗デザインや什器を用いず、地域ごとの顧客ニーズや地域特性を優先し、企業側のメッセージを押し付けすぎない手法も、買い手優位時代の顧客からの共感を呼んでいます。

 

ポジショニングを決めるとマーケティングの施策も決まる

 

例えば、若い女性をターゲットにしたファッションブランドを立ち上げようとするとき、それだけの情報では、具体的にどのような施策をとるべきかが不明確ですよね。

 

トレンド重視のモードなイメージを打ち出すのか、清楚でコンサバティブなイメージを打ち出すのか、ナチュラルでリラックスしたイメージを打ち出すのか、

 

消費者にどのように感じてもらいたいかによって、ブランドの名前、店舗デザイン、取り扱う商品、価格帯、コミュニケーションの方法など、すべてが変わってきます。

 

このように、ポジショニングに沿ってその後のマーケティングミックスが設計されることになるので、その決定はマーケティング戦略上の極めて重要な意思決定になるわけです。

 

戦略的ポジショニングの作り方

 

ポジショニングを検討するアプローチとして、自社製品のユニークさを簡潔に認識してもらえる表現を考えるやり方があるのですが、

 

これは、その製品のコンセプト自体が、これまで市場になかったような場合には、特に有効です。

 

例えば、1979 年にソニーが初めてウォークマンを出したとき、開発前の社内には、「録音機能のないテープレコーダーなんて売れるわけがない」という否定的な意見もあったという。

 

たしかに、単に「録音できないが、小さいテープレコーダー」というポジショニングをとっていたら、売れなかったかもしれません。

 

でも実際には、「歩きながら音楽が聴ける」という新たな価値を打ち出すポジショニングで、ウォークマンは大ヒット商品となりました。

 

このように、製品のコンセプトそのものが消費者にとって全く新しい場合、他の製品と比較する(例えば、テープレコーダーやオーディオセットなどと比較する)よりも、

 

新しい価値観やコンセプトをそのままポジショニングとして提案するのは、1 つの有効な方法なわけです。

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