差別化が難しい商品を差別化させる方法 | マーケティング入門

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ビジネスというのは、全く同じような商品を売っているのに、シェアの比率が全然違ったり、Aという商品は売れてるのに、Bという商品は売れてないということはよくありません。

SONYのウォークマンという商品は、日本が誇る昭和の世界的ブランドですが、技術としては別にイノベーションでもなんでもなく「録音機能のない単なるテープレコーダー」とも言えるわけです。

でも実際には、「歩きながら音楽が聴ける」という新たな価値を打ち出すポジショニングで、ウォークマンは大ヒット商品となりました。

つまり、プロダクトのサービスを変えなくても、今売れてない商品の売り上げを上げる方法があるので、諦めなくていいと思っているわけです。

プロダクトの便益や差別点として何をどのように訴求するかが、マーケティング担当者の知恵の絞りどころなので、誰に何を伝えたら売り上げや利益が伸びるのか、諦めることなく追求し続けましょう。

売り上げ不振の「味付き煮たまご」を、君はどう売るか

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これは、ローカルに根ざしたスーパーマーケットの例なのですが、

ある日、パッケージの「味付き煮たまご」の売れ行きが悪く、商品開発会議で「どうやって商品をアップデートするか」が議題となりました。

競合商品との違いは、「半熟かどうか」と「味が濃いかどうか」だけだったわけで、なかなか良い案が出てきませんでした。

でも改めて話し合ってみると、検討すべき点がいくつか出てきました。

まず、当社の製品は手作りなので、安全性やおいしさにも配慮する必要があり、また梱包時に卵が割れてしまうものが多く、それらは「ワレモノ」として激安で処分されているため、生産能力の関係で、週に700個の卵しか生産できないという特徴があります。

このスーパーは、逆にそこに「セールスポイント」があることに気づきました。

つまり、ナショナルブランドは機械を使って商品を包装しているのに対して、うちらは『手作り』であることをアピールでき、差別化の要素になることに気がついたわけです。

さらに、実は少し割れた卵の方が味が染み込んでいて美味しいということは主婦の方ならすぐに理解できる話だったということもあり、そのひび割れを、逆においしい魅力として変換するようなプロモーションを打ち出しました。

それで、商品名を「つけ合わせ風味 手作り くずれ煮卵 1日100個 限定」みたいな感じに変更したところ、商品自体はまったく同じなのに、商品の売れ行きが大幅に改善したという話です。

マーケットリーダーと同じ土俵(利害関係)で戦っていては、勝てない

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この例からもわかるように、自社の製品やサービスが業界で2位や3位になったときに、「新たな興味を生み出す」ことが重要です。

市場のリーダーと同じ土俵(関心)で戦っていては、絶対に勝てないのです。

例えば、業界2位の洗剤が「洗浄力が10%アップ」というベネフィットを訴求したとして? しかしマーケットリーダーのベネフィットが強力な洗浄力だった場合、大きなインパクトは期待できませんよね。

この場合、例えば『洗浄力以外の何かが重要』など、業界内で重要視されているベネフィットを変えることで、マーケットリーダーを切ることができます。

実際、洗剤には『殺菌』など、他の切り口もありますよね。

自分がナンバーワンになれる、消費者が重要だと思っているベネフィットを見つけて、それをアピールする必要があります。

1990年代の日本の紙おむつ業界の事例

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1990年代の日本の紙おむつ業界の事例を有名なので紹介します。

当時、市場をリードしていたP&G社の「パンパース」は、「漏れない」という利点をアピールしていました。

しかし、実際には、どのメーカーの紙おむつでも、漏れの機能的な差が大きくないほど、製品の品質が向上してたわけで、機能的な差別化ではありません。

でも、パンパースはこの優位性でトップシェアを維持してきたのですから、いくら他の製品が漏れないことをセールスポイントにしても追いつけないわけです。

一方、おむつ業界2位のムーニーは、「パワースリム」という名称で、「漏れない」だけでなく、「コンパクト(省スペース)」という新たなるセールスポイント打ち出し、

また他方では、第3位のメリーズは、パンパースの “漏れない “という謳い文句を捨て、全く異なるコンセプトを打ち出して”肌にやさしい」というコンセプトを打ち出しました。

その結果、パンパースはモニとメリスに市場シェアを大きく奪われるという事態が発生しました。

「肌にやさしい」とか「コンパクトであること」ということは、今まで業界では打ち出されていなかった、乳幼児やお母さんにとって新しい概念だったわけです。

つまり、製品やサービスを実際に使用する以上のメリットがあるということです。

おわりに

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今回のコンテンツでは、プロダクトの質を上げるだけではなく、マーケティングのアイディアで、商品の売れ行きは結構変わるということをお伝えしました。

勿論、今日話したのは、既にそこそこの資金がある会社で、そこそこ商品の売れる流通が確立されてるプロダクトの話をしましたので、こういう小手先のテクニックをいくら考えたところで、

根本的に、顧客獲得して売り上げを回していくという土台がない状態であれば、シェアの数よりもまずは隙間を狙ってちゃんと立ち上げるという努力が必要なので、上部だけのコンテンツに見えるかもしれない。

でも、ずっと商売してたら、いずれは必ず、皆んな競合と真っ向勝負する日は来るはずで、そういう時に上手に資金を使っていきたいですよね。

 

(今回参考にした本です↓、より詳しくマーケティングが学べるので購入推奨です)

世界的優良企業の実例に学ぶ 「あなたの知らない」マーケティング大原則 Kindle版

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