レイコップ | 布団専用の掃除機を売る方法

レイコップという布団専用の掃除機があります。この掃除機は、2016 年末には累計販売台数が450 万台を超えるまでに成長した大ヒット商品でして、

文字通り、かつてまでは存在しなかった「布団専用の掃除機」という新しい市場を切り開いたイノベーターであると言えます。

どのようにして、レイコップは新しい市場機会を見つけ、アプローチしていったのでしょうか。ユーザーのインサイト(隠れたニーズ)に迫ってみましょう。

もともと、創業者のリ・ソンジン氏がレイコップの開発を決めたのは、小児科のアトピー患者を何とかしたいという思いからで、アレルギー疾患の原因の1 つに、目に見えないハウスダストとダニがあり、布団はこれらの温床になりやすい場所でした。

なので、製品コンセプトは「安眠や快眠を提供して健康に役立つ」とし、当初は布団専用の掃除機ではなく、「ダニ取り専用クリーナー」として売り出していたたんですよね。

レイコップの最大の特徴は、「UV 除菌」「たたき」「吸引」の3 ステップを組み合わせた特許技術「光クリーンメカニズム」にありまして、UV(紫外線)ランプで除菌をしつつ、振動パッドで布団をたたきながらダニやハウスダストを吸引するという仕組みで製品は開発されています。

しかし、日本では「ダニ取り専用クリーナー」という売り込みでは中々売れ行きが良くありませんでした。

それは、それまでの日本には、布団専用の掃除機という製品ジャンルが、そもそもなかったため、布団に掃除機を使うとしても、一般的なキャニスター型に布団用のノズルを付けて使用するのがせいぜいだったんですよ。

だから、発売当初は量販店でなかなか取り扱ってもらえず、この製品をどう使うのか、どんな効果があるのかを消費者に伝えることに苦労することになります。

しかしながら、創業者のリ・ソンジン氏は、とある日、羽田空港から乗ったモノレールの車窓からマンション群のベランダで布団が干されている光景を見て、「日本には布団をケアする文化がある」と気がつくんですよね。

さらに、今後は建物の高層化や住民の高齢化により、布団の天日干しができなくなる可能性もあり、そうだとすれば、レイコップは天日干しの代わりとして役立つはずだ、という確信を得たわけです。

そこで、レイコップは消費者に対するメッセージを「キレイなふとんは、想像以上に、ここちよい」とし、寝心地の良い睡眠を得るためのクリーナーとして訴求しました。

これは、「なるべく布団を干して清潔にしたい。でも忙しかったり、体力的にしんどかったりで、天日干し・はたき・取り込みはあまりやりたくない」

と感じていた人たちのニーズに合致し、ダニ取り専用クリーナーではなく、布団専用クリーナーとして、多くの人に認知されるところとなったんですよね。

こうしてレイコップは、家庭用掃除機市場において新たな「2 台目」需要を創造し、市場規模を拡大させることに成功しました。

このように、一般的には掃除機というジャンルでは大手家電メーカーが市場を占領してしまっているように見えても、ユーザーの現実に寄り添ってニーズを見つけていくことで、新しいニーズを見つけることができるのが、インサイトの武器です。

インサイトは、一般的には隠れてて誰もが見過ごしてしまうため、適切なインサイトを見つけ需要を創出するのは簡単ではありませんが、もしもインサイトを見つけることができれば、「大体なんでもいいよね」時代で抜きん出た成功をすることができます。

ぜひ、インサイトを有効活用していきましょう!

 

参考にした本

欲望とインサイト: インサイトハンターの日常
4.5 out of 5 stars (4.5 / 5) Kindle¥0 単行本¥2,420

今すぐインサイトを学ぶ!

ニュースレターを購読する

📨 マーケラボのメルマガ、興味ありませんか?

マーケラボが厳選するマーケティングのノウハウをメルマガでお届けします。ブログでは書いてないちょっぴりお得な特典もあり!

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*