なぜレノアの柔軟剤は国内最大シェアを獲得できたのか?花王ハミングを追い抜いけた理由【マーケティング】

世の中が豊かになればなるほど、マーケットに商品は溢れかえり、不満足が溜まっている状況は解決され、やがて「大体なんでもいいよね」という時代になります。

日本や欧米や、欧州などの成熟した社会では、まさに人々は「大体なんでもいいよね」という認識のもとに生きており、もしも新しいニーズがそこにあったとしても、資本力のある大企業が即座にニーズを埋めてしまうわけです。

じゃあ、我々のような新参者のプレイヤーは為す術がないのでしょうか?いいえ、そんなことはありありません。「大体なんでもいいよね」という時代だからこそ、決定的に「これはすごくいい」という商品を作り出せば差別化をすることができます。

そして、そのような顧客を対象に隠されていたニーズを明らかにするには、多くの場合なぜ顧客がそう考えたり、行動するかを理解することが大切であり、そこにインサイトがあります。

今日は、そんなインサイトの発明において、秀逸すぎる事例を紹介し、人々の隠されたニーズを掘り起こす方法を探ってみましょう。

レノアは、いかにして縮小傾向のある柔軟剤市場で新ブランドとして顧客に選ばれる理由を作り出したか

レノアという商品がありますが、実はレノアが市場導入されたのは2004年は、既にブランド名で柔軟剤としては、後発ブランドだったんですよね。

当時のトップシェアは先行していた花王で、「ハミング」というブランドが牙城を築いた柔軟剤市場で、レノアは苦戦を強いられていました。

と言いますのも、すにで当時の柔軟剤市場というのは縮小傾向にもありまして、各ブランドがベネフィットとして提供していた「柔軟さ」そして「爽やかさ」「静電気防止」などのベネフィットを中心とした戦いでは、ニーズが十分に満たされてしてしまってたわけです。

さらに言えば、アンケート調査で「なぜ柔軟剤を使うのをやめたのか?」と顧客に尋ねても、「自分でも理由がわからない」「なんとなく」という答えしか返ってこないという問題もあり、どのように現状を打破すべきか悩ましい時期でもありました。

そんな中、レノアを運営するP&Gは、柔軟剤市場を勝てるゲームに変えるべく、新しいPOD(Points of Difference:顧客に選ばれる理由)を発見しニーズの創造を目指します。つまり様々な新しいベネフィットを試し、顧客調査で模索を諦めなかったんですよね。

例えば、P&Gはファブリーズを1999年に日本市場でも全国発売をしていまして、これは現在は幅広い消臭ニーズに応えるブランドであるんですけど、当時は市場自体が存在しなかった世界初のファブリック・リフレッシャー(布製品用の消臭剤)だったわけです。

そして、ファブリーズによってP&Gは、顧客が抱えるニオイに関する知見を持っていたので、レノアのマーケティングでも、このアイディアをヒントにすることが出来たんです。

それは、ファブリーズは洗濯しないでニオイを取り除くことに力点を置いたが、レノアは発想を変えて、洗濯する衣類のニオイを取り除いたらどうだろうか?という仮説を生み出したんですよね。

このアイディアは調査をしていくことで発見したインサイトで、洗剤や柔軟剤で洗濯した衣類に対しても、ニオイについてまだ満たされていないニーズを持っていることがわかったからです!

ここから「ふわっとニオイも防げるレノア」へと最終的に行き着いたということです。

世の中を見渡してみて、深く調査をしてみて、柔軟剤というカテゴリーにおいて、消臭という想起が起こらないことを発見し、さらにその市場には可能性があるという確証を得たのであれば、

まずは動機づけで、 「汗の臭いや、洗濯物の匂いが気になる、臭い!!」というプロブレムを想起するようなPRを打ち出してニーズを発生させて、そして、そのニーズに対するソリューションとして、「レノアなら、衣類もふわふわで、しかも汗のニオイも防げますよ」というベネフィットを提供するわけです。

このような努力の結果、柔軟剤という市場は、消臭というキーワードで消費者のニーズを新しく創造し、レノアは、花王のハミングが牙城だった柔軟剤市場で三〇%を超えるトップシェアを達成し、柔軟剤市場自体も拡大をしたというわけですね。

終わりに

 

今回の記事では、レノアが縮小傾向にあった市場で、いかに新しいニーズを発見し、問題定義により社会の需要を新たに創造して、そこにソリューションを提供することで、市場拡大に成功してヒットに繋がったという話をしましたけれども、

マーケティングにおけるインサイトというのは、誰かが作った既成概念・受け入れた現状・タテマエ・思いこみ・何気ない行動・疑わしい常識などの中の、顧客が自分で気がついてないけど不満を感じれることの中にあります。

そして、そういうまだ顕在化してないニーズを、プロモーションなどで問題定義することで、人々が自らのニーズを発生させ、そのアクションとして、顧客の行動を変えることができるということですよね。

以上になります。

 

参考にした本

欲望とインサイト: インサイトハンターの日常
4.5 out of 5 stars (4.5 / 5) Kindle¥0 単行本¥2,420

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